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2012. 7.14 (SAT) @BULLET’S Nishiazabu

#1

#1では「コラボレーション」がテーマ。こだわりのサウンド、ヴィジュアル表現を持つ4組が出演しました。

1組目はlove and islandの演奏と、ogaooooのVJ。

 

1組目はlove and islandの演奏と、ogaooooのVJ。

ポストポップバンドlove and islandは、湘南を拠点に活動している現役学生を含むバンドグループです。ギターとボーカル、シーケンサーが生み出すアンビエントなデジタルサウンドとギターなどの楽器による生音が心地よく協和し、絶妙な揺らぎでlove and islandならではの世界観を演出しました。

VJは、プロダクトデザインをベースとした3DCG作品を制作しているogaoooo。Quartz composerと3DCGを組み合わせ、多彩な模様を幻想的に描き出します。後半になるにつれ色彩感を増していく画面は、鮮やかな水彩画を想起させ、スクリーンにとどまらず空間全体に広がりを持つように錯覚させます。初のコラボレーションとなったlove and islandとogaooooは、互いに「アコースティックなエレクトロ」といったイメージで、やわらかな空気で会場を包み込みました。

続く2組目は、ixcourse 。

続く2組目は、ixcourse 。音楽、文芸、彫刻、演劇などを専攻する日本大学芸術学部の学生によって構成されたパフォーマンスグループです。劇とも音楽とも言い難い、数分間のパフォーマンス。張り巡らされた光ファイバーをパフォーマーが操りよせることで、暗い会場内には光の線が浮かび上がります。轟く音と映像が混ざり合うなか、激しく執拗にファイバーを操るパフォーマー。音や光がだんだんとゆっくり停止していき、最後はパフォーマーが止まると、会場は沈黙に包まれました。多分野で構成されたメンバーによって、音楽、映像表現、演劇表現を持つデジタル世代によるパフォーマンスは、次世代の表現のあり方について考えさせる作品でした。

 

未来系テクノポップユニットTELESCOPE

3組目は自作のギークな楽曲と自作のプログラミングや電子工作を使いパフォーマンスを行う、未来系テクノポップユニットTELESCOPE。音楽、映像、メディアアートをクロスオーバーさせたイベント Republic にも出演し、目覚しい活躍がみられる注目すべきユニットです。思わず踊りたくなってしまうポップなサウンドに合わせて、音と同期して繰り広げられる光の演出や映像。コンセプトやヴィジュアルデザイン、衣装までもが統一され、こだわり抜かれた二人の世界に引き込まれます。可愛らしくポップに聞こえる曲は「LEDisco」や「I,OSの歌」など、ギークなテーマが魅力的。耳を澄ますと、歌詞にはニッチ層の心をくすぐるワードが散りばめられています。その意外性から会場には笑顔が溢れていました。

最後のゲストは、Masato TSUTSUIさんによるVJ、そしてNyolfenさんによるライブパフォーマンス

最後のゲストは、Masato TSUTSUIさんによるVJ、そしてNyolfenさんによるライブパフォーマンスです。

HDVJとして、クラブシーンや広告でも活躍する筒井真佐人さん。映像はMax/MSP/Jitterによって生成され、音量や音域に合わせてリアルタイムに形や色を変えていきます。会場に映し出される緊張感のある美しい映像。鮮やかな色彩と有機的な形を持つその独特な映像表現から、独自の表現を追求する筒井さんのスタンスが伺えます。

分解系records に所属するNyolfenさんのサウンドは、耳に残るメロディーとコード進行が特徴的。鋭くも安定感のある重低音は、身体の芯にまで響き渡ります。臨場感あふれる非日常的なサウンドスケープは、是非ライブで楽しんで頂きたい演奏です。聴くだけではなく全身で体感できる音楽に、図らずも気分は高揚していきます。

確立された二人の表現はそれぞれがぶつかり合うことなく互いを引き立て、絶妙なバランスで調和し、会場を盛り上げました。

表現のあり方を模索する現役学生や自身のスタイルを高い完成度で表現するアーティストのパフォーマンスをが混在した教室#1。これからのコラボレーションのあり方について考えるきっかけを与えるイベントとなりました。

text by Miki Osawa

Masato TSUTSUI

VJ

VJとしての活動コンセプトは、「HDVJ」。リアルタイムに生成されるその高解像度は、フルHD(1920×1080)はもちろん、フィルムサイズにまで拡張することが可能。これまでに「Metamorphose」「SonarSoundTokyo」「electraglide」「FujiRockFestival」「BigBeachFestival」などへのフェスティバルへの出演を経験。テクノロジーの恩恵を最大限に利用する先駆的なアプローチで、映像表現が不変とするものの良さを追求。 VJとしての活動のほか、広告を主とした空間演出の分野においてリアルタイム&インタラクティブ映像のプログラム開発も行っている。

Nyolfen

DJ

都内を中心に2006年から本格的にライブ活動を開始。ハードテクノ、テックハウス、ディープミニマル、エレクトロニカと幅広い楽曲を制作。 2009年、Sound&Recording誌のKen Ishiiリミックス・コンテストで佳作を受賞。2010年5月にDenryoku Labelから2ndアルバム『As the earth dances』をリリース、タワーレコード渋谷店J-Indiesランキングにチャートインし、大々的にコーナー展開が行われ一躍脚光を浴びる。2011年6月にはBunkai-Kei recordからコンセプトEP『fourpoles』をリリース、国内外で高い評価を得ており、今後の活躍が多いに期待される逸材である。 そして2012年7月、待望の3rdアルバム『Pulse』をPROGRESSIVE FOrMよりリリースする。

TELESCOPE

Performance

Vo.IZUMO、PG.ひつじの二名によるギークテクノポップ・ユニット。 様々なガジェットをテーマに曲を作りながら、ハードウェア・ソフトウェアを用いたライブパフォーマンスを行う。

ogaooooo

VJ

プロダクトデザインをベースとした3DCG作品等を発表し、2011年DUB-RussellのMVを手がける。また2011年からquartzcomposerと3DCGを組み合わせたVJも精力的に行う。2012年4月から始動したMotion A Day 金曜日担当。

love and island

DJ

love and island is ポストポップ。

ixicourse(イキシコウサ)

Performance

音楽、彫刻、文学、ダンス、演劇、情報技術など様々な分野で活動する複数のアーティストにより構成される。2011年、日本大学芸術学部の学生達により結成。